平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震以降の緊急地震速報(警報)の発表状況について

 3月11日に起きた東北地方太平洋沖地震で、それ以降の緊急地震速報(警報)の発表回数は45回発表いたしました。そのうち30回は適切に発表できていない事例(震度2以下)が生じておりましたことがわかりました。緊急地震速報とは、地震の発生直後に、震源に近い地震計でとらえた観測データを解析して震源地震の規模(マグニチュード)を直ちに推定し、これに基づいて各地での主要動の到達時刻や震度を予測し、可能な限り素早く知らせる地震動の予報及び警報のことです。気象庁は、震度5弱以上の地震があるかもしれない場合は、発令します。震度4以上が予想される地域に向けて発表されます。発表できていない事例は下記に書かれています。
異なる場所でほぼ同時に発生した複数の地震をひとつの地震として処理したため震度の予想に大きな誤差が生じたものと、停電や通信回線の途絶のために緊急地震速報のデータ処理に使用できる地震計の数が減少したため震度の予想に大きな誤差が生じたものに大別できることということです。
 こうした状況ではありますが、最大震度6強以上を観測したすべての地震を含む、東北地方太平洋沖地震以降の45事例中15事例については、概ね適切に緊急地震速報(警報)を発表できておりますので、緊急地震速報(警報)が発表された場合には、強い揺れから身を守る行動をとっていただきますよう、お願い致します。